五十肩(肩関節周囲炎)

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今回は五十肩のお話です。

肩関節周囲炎とは四十肩、五十肩という名前で呼ばれています。五十肩は肩が痛くなったり、動かせなくなったりというイメージですが、五十肩の多くは自然に良くなります。

ただ、「どうせ五十肩くらい」と決めつけて診断を受けないのは良くないです。1週間以上に渡って肩の痛みが続いている場合には腱板断裂など治療が必要な病気の可能性などもあり、病院でレントゲン検査やMRIなどを受けて正確な診断をつけるようにしましょう。

目次

肩関節周囲炎とは

肩関節周囲炎とは、40代〜60代の中年の方々に起きやすく、いわゆる五十肩のことを指しまして、この年代の数%くらいの方が肩関節周囲炎になると言われており、年齢に応じて四十肩などと呼び方も変わります。症状は肩関節の運動痛と夜間痛が多くみられ、悪化すると肩関節の動きが制限され、肩関節拘縮や凍結肩が起こります。しかしほとんどの患者様は運動療法や痛み止めを使うだけで自然に回復してきますので、手術の必要はほとんどありません。

肩関節周囲炎の原因

原因ははっきり分かっていないですが、肩関節を構成する骨・軟骨・靭帯・腱などが、年齢などの加齢による組織の変性で、炎症が起きることによって発症するといわれています。炎症が起きると、肩関節の関節包が狭くなり圧迫され小さくなるのです。

肩関節周囲炎の症状

肩関節周囲炎では、症状を3つに分類していて、
発症から約2週間を急性期、その後の約6ヶ月を慢性期、それ以降が回復期となります。

●急性期(発症から約2週間)

日常の動作の痛みだけでなく、安静時や夜間での痛みも出ます。痛みが辛いからと肩を動かさなかったら、だんだんと肩の可動域が制限されてしまいます。

●慢性期(急性期後の約6ヶ月間)

痛みは徐々にマシになりますが、まだ肩の可動域は制限されたままです。

●回復期(慢性期よりその後)

関節の痛みや動きが徐々に回復してきます。
痛みや肩の可動域が元の状態に戻るには、たいてい約1年前後はかかると言われていて、治療メニューによっては数年後に同じような症状が再発したり、反対側に同じような症状が出たりすることがあります。

肩関節周囲炎が悪化すると

肩関節周囲炎は治療をしなくても自然に治ることもありますが、そのまま何もせずに放置していると肩の関節が癒着して動かなくなったり、無理に動かすことで腱板(肩関節を守る組織)などが損傷することがあり、そうなると回復が更に時間がかかることもあるので、我慢せずに医療機関に相談しましょう。

肩関節周囲炎は、通常は片側の肩に起こりやすく、一度治ると再発しにくいのです。なのでいつまで経っても肩の痛みが引かずに繰り返し起きてしまったり、両側の方で痛みが出た場合には、別の病気の可能性も考える必要もあります。腱板断裂や変形性関節症・石灰性腱炎・頚椎症・骨腫瘍・内臓の病気が原因で起きた痛みなどが考えられます。

日常生活の注意点

●肩を冷やさない

肩を冷やさないことが特に大切です。クーラーの冷風を肩に当てない、就寝中に肩が冷えないように上着を厚めにするなどの工夫で痛みの感じ方が変わってきます。

●温かくする

入浴し肩関節の血流をよくしてあげましょう。入浴時にシャワーや桶でお湯を肩にかけたり保温性のあるシャツを着たり、保温できるサポーターを着用することも良いです。

●重い物を肩にかけない

肩に負担をかけないようにするのが大事です。肩に重みや負担をかけないようにするだけで、痛みがマシになることがあります。鞄を肩に掛けたり荷物を持ったりするときには、悪い方の肩を使わないように心がけましょう。買い物をするときもできるだけカートを使いましょう。

●肩を上げすぎないようにする

物を上に持ち上げる時には、踏み台に乗るなどして肩を上げ過ぎないようにして負担を減らしましょう。

●寝るときの姿勢

寝るときには、体と脇の間にタオルや枕などをはさんで、腕を開いて肩を浮かせた姿勢をとることも有効と考えられます。痛い側の肩を上にして横向きで寝るのも良いです。

急に違和感から始まり、だんだんと痛くなってきたり、腕が上がらないや眠れない等様々な症状が長期的に続きやすい

五十肩ですので、お困りの方はいつでもご相談ください。

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