胸郭出口症候群

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今回のテーマは胸郭出口症候群です。

●胸郭出口症候群とは

手がしびれたり、腕に力が入りにくくなる神経痛です。

胸郭出口とは首と胸の間にある通路で、脳からくる神経が、頚椎から肋骨と鎖骨の間を

抜け脇の下を通って腕に行きます。

首から脇の下に抜ける際に神経が圧迫され症状がでます。

●主な発生場所、狭窄部

・斜角筋・・斜角筋症候群

・鎖骨と肋骨の間・・肋鎖症候群

・小胸筋と肩甲骨の間・・小胸筋症候群(過外転症候群)

●症状

・腕や手の痺れ、痛み

・筋力の低下

・腕を上げたり、下ろしたりしたときに症状が出る

・首や肩の凝り感

●検査法

・アドソンテスト

座位で痛みやしびれが生じている腕の方向に頭を回転させます。

その後、顎をあげて深呼吸を行わせ、検者が橈骨動脈の脈拍をはかります。

脈拍が弱くなったり、消失したりした場合には、陽性。

これは、胸郭出口症候群の中で斜角筋症候群の検査方法で、

腕神経叢と鎖骨下動脈は、前斜角筋と中斜角筋との間を通っています。

斜角筋は、呼吸筋の補助筋なので、深呼吸した際に、腕神経叢と鎖骨下動脈が圧迫されることになります。

・ライトテスト

座位で腕は体に付けた状態から手の痺れが出る側の肩関節を90度外転、外旋90度で肘も90度屈げた状態で橈骨動脈

(手首の親指側)の拍動が消失するかどうかを術者が触れて確認します。

この時に橈骨動脈の拍動が弱くなったり消失していけば過外転症候群の陽性を疑います。

腕を過外転していくと第一肋骨と鎖骨の間隙と烏口突起下で小胸筋と胸壁の間が狭くなり、腕神経叢や鎖骨下動脈が圧

迫されやすくなります。

・エデンテスト

坐位で、検者は後方に位置し両側上肢を下垂した状態で、両側橈骨動脈の拍動を確認した後、肩を後下方に引かせ、顎をひかせ、患側橈骨動脈の拍動が微弱か消失で肋鎖症候群の陽性を示唆する。

肋鎖症候群は、肋骨と鎖骨の隙間での鎖骨下動脈や腕神経叢の圧迫が起こることで症状が起こることがある。

●治療、予防

・日頃から正しい姿勢

・重たいものを持たない

・思い当たる原因の動きを控える

・ストレッチ

・マッサージ、鍼灸治療

このような事で発生する胸郭出口症候群ですが悪化すると、首から腕がしびれたり、筋力が落ちたりして

日常も困難になりますので、気になる方は放置せず医療機関や治療を行うようにしましょう。

お困りの際はいつでもご相談ください。

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